つくることに対して向き合える本『職業としての小説家』

はじめに

村上春樹の作品は「国境の南、太陽の西」しか読んだことがないけれど、新作が発表される度に話題になり、海外でも有名な小説家のエッセイということで興味があって読んでみた。

村上春樹の執筆活動は、自分のペースで時間をかけて小説を書き上げていくというもので、ぼくが理想とする制作方法だなぁと思った。それと同時に、そういうやり方でしかいいものって作れないよね、改めて思い直しました。

タイトルには「小説家」と書かれているけれど、取り組む姿勢や考え方は制作活動をしているあらゆる人に通ずるものがあるので、定期的に読み返している。この考え方が世の中に普及することを望みます。

小説を書くのは、手間のかかる作業

小説家は多くの場合、自分の意識の中にあるものを「物語」というかたちに置き換えて、それを表現しようとします。もともとあったからたちと、そこから生じた新しいかたちの間の「落差」を通して、その落差のダイナミズムを梃子のように利用して、何かを語ろうとするわけです。これはかなりまわりくどい、手間のかかる作業です。

僕は、こういう手間のかかる作業は好きな方かもしれない。プログラミングやライティングってそういうところがあったりする。極論を言えばなくたって生きていけるし、黙々と作業するプロセスを褒められるわけでもない。だけど、これは(職業にまでしなくとも)豊かな人生を送るにはやっておかないといけない作業だとも思っている。

なぜなら、自分の考えや意識を何らかのかたちで(チョット苦しむくらいに)吐き出すことを意識すると、ひとつひとつの行動に理由を求めたりして深みが増すし、それによって新たな興味が芽生えたりする。ブログを書いたりするのも、そのひとつだ。過去の出来事を思い出しながらつらつらと書き連ねると(下手な日本語であっても)「次はこうしよう」「次はこれをやってみよう」とか思うようになって、前に進むキッカケになりやすい。大人になると、なかなか前に進まなくなるのでがんばろう。

おわりに

心に残ったことを書き連ねると、ほとんど全てになるので最も印象に残ったことだけ書き連ねました。小説家という職業のこと、村上春樹という人物のことが少し理解できた気がします。

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